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シャルル・トレネ Charles Trenet の作詞・作曲による "L'âme des poètes" 「詩人の魂」です。

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この曲はシャンソンの古典とも言うべき作品で、シャンソンの幸せなあり方を歌っているように感じます。
どんな時代になっても人間は歌ったり踊ったりすることは忘れないだろうが、それらは原始からの人間の欲求であり、人間であるための根元的な条件のように思えます。そしてそれらは進化し、1900年ごろからは洗練の極みとなり、現代に受け継がれ、私たちがそれらを享受できるのはうれしい限りです。

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シャルル・トレネの動画を二つ聴いてみましょう。最初のは白黒で、2番目のはカラーですが年代は分かりません。

L'âme des poètes  Charles Trene   詩人の魂  シャルル・トレネ

L'âme des poètes  Charles Trenet  詩人の魂  シャルル・トレネ

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L'âme des poètes Juliette Gréco   詩人の魂  ジュリエット・グレコ

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L'âme des poètes   詩人の魂       《宇藤カザン訳》

Longtemps, longtemps, longtemps
Après que les poètes ont disparu
Leurs chansons courent encore dans les rues
La foule les chante un peu distraite
En ignorant le nom de l’auteur
Sans savoir pour qui battait leur cœur
Parfois on change un mot, une phrase
Et quand on est à court d’idées
On fait la la la la la la
La la la la la la

いつまでも、いつまでも、いつまでも
詩人たちがこの世を去ってからも
彼らの歌はなおも巷に流れ
人々は夢み心地で歌っている
作者の名前を知らないまま
誰にときめき作られたかを知る由もなく
しばしば単語や言葉使いを変え
そして歌詞を思い出さない時には
ラ、ラ、ラ、ラ、ラ、ラ、とやってしまう
ラ、ラ、ラ、ラ、ラ、ラ

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Longtemps, longtemps, longtemps
Après que les poètes ont disparu
Leurs chansons courent encore dans les rues
Un jour, peut-être, bien après moi
Un jour on chantera
Cet air pour bercer un chagrin
Ou quelque heureux destin
Fera-t-il vivre un vieux mendiant
Ou dormir un enfant
Ou, quelque part au bord de l’eau
Au printemps tournera-t-il sur un phono

いつまでも、いつまでも、いつまでも
詩人がこの世を去ってからも
彼らの歌はなおも巷に流れる
きっといつの日か、僕がこの世を去った後も
人は歌い続けるだろう
悲しみを和らげるこの調べは
時には老いた乞食が生きるために
いくらかの幸運を与え
時には子供を寝かしつけ
あるいは春に
どこかの岸辺の蓄音機で
レコードは回るだろう

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Longtemps, longtemps, longtemps
Après que les poètes ont disparu
Leur âme légère court encore dans les rues

いつまでも、いつまでも、いつまでも
詩人がこの世を去ってからも
彼らの軽やかな魂はなおも巷に流れる

Leur âme légère, c’est leurs chansons
Qui rendent gais, qui rendent tristes
Filles et garçons
Bourgeois, artistes
Ou vagabonds.

詩人の軽やかな魂は、彼らの歌となり
楽しい気分にさせたり、悲しい気分にさせる
女や男を
金持ちも、芸術家も
そして放浪者をも

Longtemps, longtemps, longtemps
La la la...

いつまでも、いつまでも、いつまでも
ラ、ラ、ラ・・・・

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[ひとつの魂]
時折立ち寄らせていただいています。

私はクラシック中心に歌っておりますが、シャンソンも歌います。この曲は私のレパートリーの一つで、子供の子守歌代わりにも歌っていました。歌い手にとっても意味深い曲だと思います。

さて、この曲でわからないことが1点。詩人は複数なのにその魂はひとつなのです。ここのひとつの魂は普遍的な何かを象徴した言葉なのでしょうか。
[母が好きで・・・]
 初めて寄らせていただきます。いいコーナーですね。
この曲、93歳の母が好きで、以前、宮崎のラジオ放送局で
リクエストしてかけてもらいました。
たまに、こうやって昔懐かしい、セピア色したシャンソンを
聴くと心が和みます。
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Kazan

Author:Kazan





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シャンソン歌詞翻訳 《宇藤カザン》

東京芸術大学及び同大学院卒業 フランス政府留学生としてパリ高等美術学校で学ぶ。シャンソン歌詞の翻訳をしながらシャンソンを歌う。

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