2017 / 05
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「貧乏人のピアノ」 "Le piano du pauvre" は1954年のレオ・フェレ Léo Ferré の曲で「三文ピアノの歌」という邦題が付いているようだが、「貧乏人のピアノ」というのは「アコーデオン」のことを指しているのではないかと思われる。

レオ・フェレの曲はいつもそうだが、俗語の言葉遊びが多いのでとても訳しにくい。意味不明のところもあるが分かったらいずれ訂正しましょう。フェレ以外ではパタシュー Patachou、カトリーヌ・ソヴァージュ Catherine Sauvage などが歌っている。

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Le piano du pauvre  Léo Ferré  貧乏人のピアノ  レオ・フェレ

Le piano du pauvre  Patachou  貧乏人のピアノ  パタシュー

Le piano du pauvre  Catherine Sauvage  貧乏人のピアノ  カトリーヌ・ソヴァージュ

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Le piano du pauvre  貧乏人のピアノ   《宇藤カザン訳》

Le piano du pauvre
Se noue autour du cou
La chanson guimauve
Toscanini s'en fout
Mais il est pas chien
Et le lui rend bien
Il est éclectique
Sonate ou java
Concerto polka
Il aim' la musique

貧乏人のピアノは
首の回りにからまる
甘ったるい歌は
トスカニーニにはどうだっていい
だけどそいつはけちじゃないから
十分に応えてくれる
そいつは熱しやすくて
ソナタやジャヴァ
コンチェルト、ポルカ
そいつは音楽が好きなのさ

Le piano du pauvre
C'est l'Chopin du printemps
Sous le soleil mauve
Des lilas de Nogent
Il roucoule un brin
A ceux qui s'plais'nt bien
Et fait des avances
Ravel ou machin
C'est déjà la fin
Mais v'là qu'y r'commence

貧乏人のピアノ
それは春のショパン
ノジャンの赤紫色のリラの咲く
太陽のもとで
そいつはとても好き合っている人たちに
少し甘い言葉をささやいて
言い寄って来る
ラヴェルだか何とかさん
それだけでおしまい
けれどもほらまた始まるさ

Le piano du pauvre
Se noue autour des reins
Sa chanson guimauve
Ça va toujours très loin
Car il n'est pas chien
Toujours il y r'vient
Il a la pratique
C'est pour ça d'ailleurs
Qu'les histoir's de coeur
Finiss'nt en musique

貧乏人のピアは
腰の回りに絡みつく
甘ったるい歌
それはいつもとても遠くまで聞こえる
だってそいつはけちではないから
いつだってそこに戻ってくる
そいつには実践がある
さらにはそういうわけで
心の物語は音楽になって終わる

Le piano du pauvre
Est un joujou d'un sou
Quand l'amour se sauve
Y a pas qu'lui qui s'en fout
Car on n'est pas chien
On le lui rend bien
On est électique
Jules ou bien machin
C'est déjà la fin
Mais v'là qu'on y r'pique

貧乏人のピアノは
安物のおもちゃ
恋が逃げる時
知ったことかと思うのはそいつだけではないよ
そいつはけちではないから
十分にお返しをしてくれる
そいつは熱しやすく
やくざだか何とかさん
それだけでおしまい
けれどもほらまた始まるよ

Le piano du pauvre
C'est pas qu'il est voyou
La chanson guimauve
On en prend tous un coup
Car on n'est pas chien
On a les moyens
Et le coeur qui plisse
Quand Paderewsky
Tir' de son étui
L'instrument d'service

貧乏人のピアノは
ごろつきというわけではない
甘ったるい歌
たちどころに人の心に入り込む
そいつはけちではないから
金持ちで
顔に皺をよせる心もある
パデレフスキが
そのカヴァーを取り除けば
奉仕の楽器

Le piano du pauvre
N'a pas fini d'jacter
Sous le regard fauve
Des rupins du quartier
Pendant qu'les barbus
Du vieil Institut
Posent leurs bésicles
Pour entendre au loin
Le piano moulin
Qui leur fait l'article

貧乏人のピアノは
界隈の金持ちたちの
猛獣のような視線のもとで
おしゃべりをやめなかった
老いた学士院の髭面が
遠くを聴くために
奴らの眼鏡をかける間も
おしゃべりなピアノは
彼らに売り込む

Le piano du pauvre
Dans sa boîte à bobards
S'tape un air guimauve
En s'prenant pour Mozart
S'il a l'air grognon
Et joue sans façons
Des javas perverses
C'est qu'il est pas chien
Et puis qu'il faut bien
Fair' marcher l'Commerce...

でたらめの箱に収められた
貧乏人のピアノは
モーツァルト気取りで
甘ったるい唄を打ち鳴らす
もしそいつがむっとした様子で
もったいぶらずに
背徳的なジャヴァを弾いたなら
それはそいつがけちではないという事だ
そしてたっぷり商売をさせなければならない・・・

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トスカニーニはイタリアの指揮者、パデレフスキはポーランドの首相も務めたピアニスト、ノジャンはパリ近郊のマルヌ河沿いの散策の場でガンゲット(音楽酒場)などがあった場所。

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Author:Kazan





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