2017 / 11
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エディット・ピアフ Edith Piaf の「いつかの二人」です。フランス語では "Les amants d'un jour" ですが、Amant と言うと恋人より愛人でしょう。つまり普通に愛し合っている恋人同士ではなく、何か事情があって密かに愛し合っている恋人たちの匂いがします。しかし訳語はとりあえず「恋人」にしておきましょう。

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この歌詞は日本語に訳しにくいし、情景は分かるのだが言葉の選び方でニュアンスが違ってくる。別の解釈もあるでしょう。

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フランスの地方ではカフェの上がホテルになっていて、多くは安宿だが、情事の場などにも使われる。

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Les amants d'un jour  Edith Piaf   いつかの二人  エディット・ピアフ

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Les amants d'un jour   Alain Bashung   いつかの二人  アラン・バッシャン

Les amants d'un jour   Juliette Gréco   いつかの二人  ジュリエット・グレコ

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Les amants d'un jour  いつかの二人    《宇藤カザン訳》

Moi j'essuie les verres
Au fond du café
J'ai bien trop à faire
Pour pouvoir rêver
Mais dans ce décor
Banal à pleurer
Il me semble encore
Les voir arriver...

カフェの片隅でグラスを拭いている私
忙しいだけで夢のない日々を送る私
でもこの泣きたくなるような陳腐な風景に
彼らが戻ってくるような気がする・・・・

Ils sont arrivés
Se tenant par la main
L'air émerveillé
De deux chérubins
Portant le soleil
Ils ont demandé
D'une voix tranquille
Un toit pour s'aimer
Au coeur de la ville
Et je me rappelle
Qu'ils ont regardé
D'un air attendri

恋人たちは太陽を運ぶ
可愛い天使のように
感嘆した様子で
手を取り合って来た
二人はこのあたりで
愛し合うための部屋があるかと
穏やかな口調で私に聞いた
彼らのうっとりと感動したようなまなざしを
思い出すわ

La chambre d'hôtel
Au papier jauni
Et quand j'ai fermé
La porte sur eux
Y avait tant de soleil
Au fond de leurs yeux
Que ça m'a fait mal,
Que ça m'a fait mal...

黄ばんだ壁紙のホテルの
部屋のドアを閉めたとき
恋人たちの目には太陽の笑みが溢れていたの
胸が痛むわ
胸が痛むわ

Moi, j'essuie les verres
Au fond du café
J'ai bien trop à faire
Pour pouvoir rêver
Mais dans ce décor
Banal à pleurer
C'est corps contre corps
Qu'on les a trouvés...

カフェの片隅でグラスを拭いている私
忙しいだけで夢のない日々を送る私
でもこの泣きたくなるような陳腐な風景に
体と体を寄せ合った二人が見つかり・・・・

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On les a trouvés
Se tenant par la main
Les yeux fermés
Vers d'autres matins
Remplis de soleil
On les a couchés
Unis et tranquilles
Dans un lit creusé
Au coeur de la ville
Et je me rappelle
Avoir refermé
Dans le petit jour

翌朝、目を閉じ、手と手を取り合って
冷たくなっている恋人たちが発見されたの
部屋には朝の陽差しが満ち
一つになり、身動きしない体を
ベッドに沈み込むように横たえた
この街中でのこと
夜明けに部屋のドアを再び閉めたのを
思い出すわ

La chambre d'hôtel
Des amants d'un jour
Mais ils m'ont planté
Tout au fond du coeur
Un goût de leur soleil
Et tant de couleurs
Que ça m'a fait mal,
Que ça m'a fait mal...

恋人たちが一晩過ごしたホテルの部屋
私の心の奥底に恋人たちの太陽の香りと
色とりどりの夢を残してくれた
胸が痛むわ
胸が痛むわ

Moi j'essuie les verres
Au fond du café
J'ai bien trop à faire
Pour pouvoir rêver
Mais dans ce décor
Banal à pleurer
Y a toujours dehors...
... La chambre à louer...

カフェの片隅でグラスを拭いている私
忙しいだけで夢のない日々の私
でもこの泣きたくなるような陳腐な風景に
外には今でも「空き室あり」の看板があるの

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On les a couchés, Unis et tranquilles, Dans un lit creusé, Au coeur de la ville
Dans un lit creusé を埋葬のために掘られた穴と解釈することも出来るでしょうが、その後に女がドアを再び閉めたのを思い出すと言うフレーズがあるので、ちょっと話が飛びすぎるかなと思いホテルのベッドにした。

Que ça m'a fait mal この訳にしても「思い出すたびに胸が痛む」とも「当て付けられて嫌な気分になる」という風にも取れるでしょう。また「私」の性別も年齢も文面からはわからないので歌う人の解釈に任せてもよいでしょう。

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Kazan

Author:Kazan





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