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1952年に作られた「殺された溺死人」"Le noyé assassiné" ́はシャルル・アズナヴール Charles Aznavour の作詞で、作曲はフロランス・ヴェラン Florence Véran だが、1958年にセルジュ・ゲンズブールによって作られた「リラの門の切符切り」とどこか似ているところがある。歌詞も言葉遊び的な要素が強く、これがアズナヴールの作詞なの?と驚きで、当時としてはかなり先進的だったのではないかと思われる。フランス語の語呂合わせとナンセンスなユーモアの詩なので日本語にすると不自然な部分もありますが、大体の感じはお分かりいただけるでしょう。

1954年にこの曲をリリースしたフィリップ・クレイ Philippe Clay についてはあまりよく知らないが、1927年パリ生まれの歌手であり俳優で、2007年に亡くなりました。

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Le noyé assassiné  Philippe Clay  殺された溺死人  フィリップ・クレイ  

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Le noyé assassiné  殺された溺死人    《宇藤カザン訳》

Tout seul au fond de la Seine
Je commence à m'ennuyer
En vain je me démène
Pour pouvoir me libérer
Dis ans dans la même pose
Je vous assure que c'est long
Depuis que je me décompose
Je fais peur au poisson
Qui fichent le camps sans rémission

たった一人セーヌ河の底で
僕はうんざりして来ている
自由になりたくて
僕は空しく奮闘するけれど
10年間も同じ姿勢じゃ
長過ぎること請け合いだね
体が腐り始めてからと言うもの
絶え間なく魚を脅かして
追い払っている始末

Je suis un noyé assassiné
Par un gars qu'en voulais
A mon porte-monnaie
Je n´avais pas un centime
Lui pour cacher son crime
Il me jeta dans l'abîme
Et depuis je m'abîme
Dans cette masse d'eau

僕は財布を奪おうとした男に
殺された溺死人
僕は文無しだったので
奴は自分の犯罪を隠すために
僕を底なしの深みに投げ込んだ
そしてその時以来
僕はこの水の塊の中に沈んでいる

Je suis un noyé assassiné
J'ai au cou un boulet
M'empêchant de remonter
Parler d'une aventure
Voila dix ans que ça dure
Avec ça je vous jure
Que pour une cure, c'est une cure
Moi qu'ai horreur de l'eau

僕は殺された溺死人
首に鉄玉がくっつけられているので
浮かび上がる事が出来ないから
冒険談だって話す事も出来ないのさ
もう10年間もこんな状態が続いているんだ
それでもって断言するけれど
水が大嫌いな僕だというのに
これは治療のための湯治なんだ

Encore si on m'avait flanqué
Dans un tonneau
Où au lieu d'eau
Il y avait du vin clairet
Mais non, mes chairs en deviennent molles
Je me désole et je l'étiole
La Seine ne charrie pas d'alcool
Vous qui m'oyez, plaignez plaignez
Tous les noyés assassinés

その上、もしも水の代わりに
薄色の赤ワインの酒樽に
僕を放り込んでくれれば良かったのに
いやはや、僕の体の肉がぶよぶよになって来たよ
僕は悲嘆に暮れるし、顔面蒼白になるね
セーヌ河にアルコールが流れて来る訳はないからな
僕の話を聞いたからには
殺された溺死人どもを哀れんでくださいね
哀れんでくださいよ

Je vivais dans ma famille
J'étais un bon garçon
Je courais après les filles
Pour trousser leurs jupons
Hélas! dans ma retraite
Y a rien de folichon
Pas une mignonnette
Rien que des petits poissons
Qui fichent le camp sans rémission

僕は家族と一緒に暮していた
僕はいい男の子だったんだ
彼女たちのスカートを捲り上げるために
女の子を追っかけたな
ああ!僕の隠れ家では
面白い事は何も無い
カワイコちゃんは1人も居なくて
絶え間なくずらかる小さな魚ばかり

Je suis un noyé assassiné
Par un gars qu'en voulait
A mon porte-monnaie
Poussé par cette crapule
Voilà que je bascule
Dans l'eau qui fait des bulles
Et me voilà ridicule
Avec mon air crevé

僕は財布を奪おうとした男に
殺された溺死人
下劣な奴に押されて
泡立つ水の中に
こうしてひっくり返っているのさ
こんなくたばった場所に居るなんて
なんとも馬鹿げているよ

Je suis un noyé assassiné
J'ai au coup un boulet
M'empêchant de remonter
Vous parler d'une histoire
Dans cette immense baignoire
Je n'ai que des déboires
Moi qui mangeais sans boire
Maintenant je bois sans manger

僕は殺された溺死人
首に鉄の玉がくっつけられているので
浮かび上がる事が出来ないから
あなたにいきさつをお話しする事も出来ないのさ
この巨大な浴槽の中で
僕は失望するばかり
飲まずに食っていた僕だけれど
今では食わずに飲んでいる

Parfois d'inutiles hameçons
Croyant pêcher
Viennent se loger
Dans le fond de mon pantalon
Ou bien une herbe un peut trop fine
Familièrement, grossièrement
Vient se loger dans mes narines
Vous qui m'oyez, plaignez, plaignez
Tous les noyés assassinés
Plaignez...

釣り人に違いないが
時には厄介な釣り針が
僕のズボンの奥に入って来る
さもなくば、ちょっと細すぎる草が
なれなれしくも無作法に
僕の鼻の穴に入って来る
僕の話を聞いたあなたたちは
殺された溺死人どもを哀れんでくださいね、哀れんでくださいよ
哀れんでください・・・

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Kazan

Author:Kazan





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